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平成25年度 手話通訳技能認定試験問題Ⅱ聴覚障害者に関する基礎知識

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平成25年度 手話通訳技能認定試験問題

Ⅱ聴覚障害者に関する基礎知識

1.世界保健機構(WHO)が出した難聴の程度は、26~40デシベルの「軽度(Slight impairment)」以下、「中等度(Moderate impairment)」、「高度(Severe impairment)」、「重度(Profound impairment)」となっている。「重度(Profound impairment)」とされる聴力レベルはどれか、正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1)81デシベル以上
(2)91デシベル以上
(3)96デシベル以上
(4)101デシベル以上

http://www20.big.or.jp/~ent/kikoe/nancho2.htm

のURLをご覧いただくと、

高度が71~90で、重度が91デシベル以上となっています。よって今回の問題の正答は(2)であると思われます。

2.感音難聴には、内耳性難聴と後迷路性難聴がある。内耳性難聴は、主に聴覚器官のどの部分に障害を受けると生じるものか。正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) 耳小骨連鎖
(2) 鼓膜
(3) 蝸牛
(4) 三半規管

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A3%E8%81%4#.E6.84.9F.E9.9F.B3.E6.80.A7.E9.9B.A3.E8.81.B4

のURLをご覧いただくと、

1.内耳性難聴 (inner ear hearingloss)
障害の部位が蝸牛に限局している場合の感音性難聴。
2.後迷路性難聴 (retrocochlear hearingloss)
障害の部位が蝸牛神経から皮質聴覚野を含む区間の聴覚伝導路に限局している場合の感音性難聴。

とあります。よって今回の問題の正答は(3)と思われます。

3.感音性難聴者のきこえの特徴に、小さな音は聞こえないが、ある一定以上の音の強さになると聴覚障害のない者と同じくらいの大きさに聞こえ、うるささを感じることがある。このことを何というか。正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) オーバーマスキング
(2) カクテルパーティ効果
(3) 補充現象(リクルートメント現象)
(4) マガーク現象

http://www20.big.or.jp/~ent/kikoe/musking/musking1.htm

のURLでは、マスキングについての説明です。

聴力検査時に左右の聴力に差がある場合、特にその差が大きいと、聞こえが悪い耳の検査時、良い耳で聞いてしまう場合があり、正確な聴力がはかれない事が多くあります。その場合、マスキング(遮蔽)として、悪い耳の検査時、良い耳に音を聞かせ、悪い耳の検査音が、良い耳に聞こえてしまうのを防ぐ事が正確な聴力をはかるために必要となります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E5%8A%B9%E6%9E%9C

のURLではカクテルパーティ効果の説明です。

カクテルパーティー効果(カクテルパーティーこうか、英: cocktail-party effect)とは、音声の選択的聴取 (selective listening to speech) のことで、選択的注意 (selective attention) の代表例である。1953年に心理学者のチェリー (Cherry) によって提唱された。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%B4%E8%A6%9A%E8%A3%9C%E5%85%85%E7%8F%BE%E8%B1%A1

のURLは補充現象(リクルートメント現象)についての説明です。

感音性難聴では、難聴であるにもかかわらず、ある一定の音量を超えた音が健常耳に比べ、より強く響き・また耳に刺激を感ずることがある。そのような感音性難聴に伴う聴覚過敏症の症状を聴覚補充現象と言う。特に、子供が叫ぶ音、テレビの音、高音の機械音、高音の金属音、スクーターの排気音、車の走行音などが響いて聞こえ、苦痛である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%82%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C

のURLはマガーク現象についての説明です。

マガークとマクドナルド(McGurk & MacDonald 1976)は、ある音韻の発話の映像と別の音韻の音声を組み合わせて視聴すると、第三の音韻が知覚されることを初めて報告した。たとえば、「ガ(ga)」と言っている映像に、「バ(ba)」と言っている音声を組み合わせて視聴すると、「ガ」でも「バ」でもなく、「ダ(da)」と聞こえる。この現象は、音韻知覚が音声の聴覚情報だけで決まるのではなく、話者の口元の映像のような視覚情報など、他の感覚モダリティの情報にも影響を受けることを示しており、視聴覚情報統合の代表例となっている。海外ではMcGurk-MacDonald effect と呼ばれることもある。

以上により、今回の問題と正答は(3)と思われます。

4.次の文の( )にあてはまる適切な数と語の組み合わせを、下の中から一つ選びなさい。

世界盲ろう者連盟の設立総会は、第7回ヘレン・ケラー世界会議と併せて、(ア)年にニュージーランドで開催され、2回目は、2005(平成8)年に(イ)で開催された。

調べると、

世界盲ろう者連盟設立総会2001年ニュージーランドwith第7回ヘレン・ケラー世界会議
世界盲ろう者連盟第2回総会2005年フィンランドwith第8回ヘレン・ケラー世界会議
世界盲ろう者連盟第3回総会2009ウガンダwith第9回ヘレン・ケラー世界会議
世界盲ろう者連盟第4回総会2013日本with第10回ヘレン・ケラー世界会議

とわかりました。よって今回の問題の正答は(3)と思われます。

5.次の文の( )にあてはまる語句を、下の中から一つ選びなさい。

聴覚障害者制度改革推進中央本部では、平成22(2010)年に「We Love コミュニケーション」と題するパンフレットを作成し、国内法の整備と障害者権利条約の批准を求めると同時に、総合福祉法(仮称)、手話言語法(仮称)、( )の制定を中心にした法整備を要望した。

(1) 手話通訳者設置法(仮称)
(2) 聴覚障害者情報提供施設設置法(仮称)
(3) 聴導犬法(仮称)
(4) 情報・コミュニケーション法(仮称)

http://www.zentsuken.net/blogs/houkoku_2012.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(4)だと思われます。

6.次の文章の( )にあてはまる語句を、下の中から一つ選びなさい。

平成24(2012)年4月1日から、道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令(平成23年内閣府令第50号)により、聴覚障害者(補聴器を使用しても10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえない者)が運転できる自動車などの種類が拡大された。ただし、( )は、ワイドミラーまたは補助ミラーを付けることと聴覚障害者標識を付けることが条件である。

(1) 普通自動車のうち貨物車
(2) 原動機付自転車
(3) 小型特殊自動車
(4) 大型自動二輪車

http://www.jtsa.or.jp/new/koutsuhou-kaisei.html

のURLをご覧いただくと、

聴覚障害者が運転できる車両の種類の拡大

普通自動車のほか、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車および原動機付自転車免許が取得できるようになりました。なお、普通乗用車および普通貨物自動車を運転するときは、聴覚障害者マーク(聴覚障害者標識)の表示と特定後写鏡(ワイドミラーまたは補助ミラー)が必要です。(大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車、原動機付自転車を運転するときは不要)

とあります。よって今回の問題の正答は(1)と思われます。

7.次の条文のある法律は何か、下の中から一つ選びなさい。

「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。」

(1) 身体障害者福祉法
(2) 障害者自立支援法
(3) 障害者基本法
(4) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO084.html

という障害者基本法のURLをご覧いただくと、

(地域社会における共生等)
第三条  第一条に規定する社会の実現は、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提としつつ、次に掲げる事項を旨として図られなければならない。
一  全て障害者は、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が確保されること。
二  全て障害者は、可能な限り、どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと。
三  全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること。

とあります。よって今回の問題の正答は(3)と思われます。

8.ろう者の全国規模の団体としては、一般財団法人全日本ろうあ連盟がある。難聴者および中途失聴者の全国規模の団体があるが、その団体名は何か、下の中から一つ選びなさい。

(1) 一般社団法人全国中途失聴者・難聴者協会
(2) 一般社団法人全日本中途失聴者・難聴者協会
(3) 一般社団法人全国中途失聴者・難聴者団体連合会
(4) 一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会

http://www.zennancho.or.jp/

のURLをご覧いただくとお分かりのように今回の問題の正答は(4)と思われます。

9.次の文章の( )にあてはまる語句を、下の中から一つ選びなさい。

一般財団法人全日本ろうあ連盟は、昭和35(1960)年に世界ろう連盟に加盟し、4年に1度の世界ろう者大会に代表を派遣している。また、昭和58(1983)年には日本に世界ろう連盟( )地域事務局を設置し、この地域のろう者の福祉向上に取り組んでいる。

(1) アジア・インド
(2) アジア・オセアニア
(3) 東アジア
(4) アジア太平洋

http://www.jfd.or.jp/info/gaiyo/jigyo-kokusai.html

のURLをご覧いただくとお分かりのように今回の問題の正答は(4)と思われる。

10.「日本聾唖新聞」という紙名で昭和23(1948)年に創刊され、現在は一般財団法人全日本ろうあ連盟の機関誌として毎月発行されている新聞の名称を、下の中から一つ選びなさい。

(1) 日本聴覚障害者新聞
(2) 全日本ろうあ新聞
(3) 日本聴力障害者新聞
(4) 日本聴力障害新聞

http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n245/n245_01-04-02.html

のURLをご覧いただくとお分かりのように、今回の問題の正答は(4)と思われます。

11.京都盲唖院で用いられた教育方法として正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) 手勢法
(2) 同時法
(3) 手語法
(4) 視話法

http://books.google.co.jp/books?id=2iMaN9vilUwC&pg=PT62&lpg=PT62&dq=%E6%89%8B%E5%8B%A2%E6%B3%95&source=bl&ots=77QIs-nInR&sig=v6hSTMH93xuwLqo8YsgZ7FgJvco&hl=ja&sa=X&ei=S5uJUvP4H8yJlQWIrYDwDA&sqi=2&ved=0CFsQ6AEwCA#v=onepage&q=%E6%89%8B%E5%8B%A2%E6%B3%95&f=false

のURLをご覧いただくとお分かりのように今回の問題の正答は(1)と思われます。

12.キュードスピーチの説明として適切なものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) キュードスピーチはそれぞれの言語によって異なる。
(2) 日本のキュードスピーチは全国共通である。
(3) キュードスピーチに口形は用いない。
(4) 日本の聾学校(現特別支援学校)の大部分がキュードスピーチを用いている。

http://www.tsukuba-tech.ac.jp/ce/xoops/file/MarchFD/tipsheet/23cuedspeech.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(1)と思われます。

13.次の文の( )にあてはまる語を、下の中から一つ選びなさい。

学習指導要領において「個々の生徒が自立を目指し、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な地域、技能、態度及び習慣を養い、もって心身の調和的発達の基盤を培う」ことを目標として設置される指導の領域は( )である。

(1) 養護・訓練
(2) 自立活動
(3) 障害認識
(4) キャリア教育

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/tokushi/1284536.htm

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(2)と思われます。

14.次の文章の( )にあてはまる数の組み合わせを、下の中から一つ選びなさい。

平成24(2012)年度学校基本調査(文部科学省)の結果によると、特別支援学校総数は1,059校、特別支援学校の在学者数は(ア)人、特別支援学校の教員総数は76,387人となっている。聴覚障害児を対象とする特別支援学校の数は、特別支援学校全体のおよそ(イ)割である。

(1) ア: 37,758  イ:1
(2) ア:129,994  イ:1
(3) ア:268,049  イ:2
(4) ア:336,223 イ:2

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2012/12/21/1329238_2_1.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(2)と思われます。

15.口語法の柱として正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) 発話と読話
(2) 補聴器と発話
(3) 指文字と口形
(4) 手話と発話

http://kotobank.jp/word/%E5%8F%A3%E8%A9%B1%E6%B3%95

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(1)と思われます。

16.次の文章の( )にあてはまる数の組み合わせを、下の中から一つ選びなさい。

平成25(2013)年4月から、障害者の法定雇用率が変わった。その結果、民間企業は(ア)パーセント、国、地方公共団体は(イ)パーセント、都道府県等の教育委員会は2.2%となった。

(1)ア:2.0  イ:2.3
(2)ア:2.0  イ:2.1
(3)ア:2.1  イ:2.5
(4)ア:2.2  イ:2.4

http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha/dl/120620_1.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(1)と思われます。

17.次の文が説明している助成金を、下の中から一つ選びなさい。

身体障害者手帳3級以上の聴覚障害者を雇用する事業主は、その継続的雇用のために雇用管理に必要な手話通訳担当者を委嘱する場合、その費用の一部の助成を受けることができる。

(1) 障害者雇用納付金制度に基づく手話通訳担当者の委嘱助成金
(2) 聴覚障害者雇用助成金制度に基づく手話通訳担当者の委嘱助成金
(3) 障害者雇用納付金制度に基づく障害者職場介助者助成金
(4) 聴覚障害者雇用助成金制度に基づく障害者職場介助者助成金

http://www.jeed.or.jp/data/disability/employment/download/comic3_68-ura.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(1)と思われます。

18.デジタル補聴器の特徴として正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) 耳穴型の補聴器のみとなり、小型化が図られた。
(2) 周波数圧縮(移動)機能で、高音域がききやすくなった。
(3) 電源が空気亜鉛電池になり、環境に配慮した機器となった。
(4) 大きすぎる音を抑えるために、出力制限装置がついた。

http://www.okayama.med.or.jp/ishi/bukai/h18kenshukai/06.pdf

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(2)と思われます。

19.一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会による小児の人工内耳の装用基準として正しいものを、下の中から一つ選びなさい。

(1) 幼児期からの人工内耳の装用には長期にわたる支援が必要であり、継続的な家族の協力が見込まれること。
(2) 種々の聴力検査を用いても、両耳とも平均聴力レベル100デシベル以上であること。
(3) 少なくとも3か月以上にわたる最適な補聴と療育によっても、両耳とも平均補聴レベルが話声レベルを超えず、補聴器のみでは音声言語の獲得が不十分と予想されること。
(4) 年齢は、原則2歳以上であること。

http://www.jibika.or.jp/members/about/admission/kijyun.html

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(1)と思われます。

20.骨導補聴器が最も適切に適応できる難聴を、下の中から一つ選びなさい。

(1) 感音難聴
(2) 中枢性難聴
(3) 心因性難聴
(4) 伝音難聴

http://ha-service.jp/bone.html

のURLをご覧いただくと今回の問題の正答は(4)と思われます。

(2)合格基準

次の条件を満たした者を学科試験の合格者とする。

全ての科目において得点があり、かつ、4科目の総得点の60%程度を基準として、必要に応じて問題の難易度で補正した点数以上の得点を得た者。

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