ICF(国際生活機能分類)とICIDH(国際障害分類)2015

スポンサードリンク

ICF(国際生活機能分類)とICIDH(国際障害分類)

2015年1月14日分

障害とは何かを考える時、1980年に世界保健機構(WHO)が公表した「国際障害分類(ICHDH)」は障害の問題を、広く社会の問題として考えるのに大きな影響を与えた。

ICHDHとは日本語訳では国際障害分類といい、International Classification of Impairments Disabilities and Handicapsの略(International=国際的な、Classification=分類、Impairments=健康を害する、Disabilities =身体などの不利な条件、Handicaps=不利益)WHO(世界保健機関)が1980年に発表した国際的な障害の分類方法です。障害の分類は、「Impairments機能障害」・「Disabilities能力障害」・「Handicaps社会的不利」の3つの側面からとらえています。しかし、各国で、色々な問題(Impairments機能障害→Disabilities能力障害 → Handicaps社会的不利 という流れだけでは捉えられないなどの)指摘がなされ、検討を重ねた結果、約20年後の2001年に、「生活機能」というプラス面を重視して、社会環境要因を取り入れたICF(国際生活機能分類)が、WHOの総会で決定されました。

ICFとは日本語訳では国際生活機能分類International Classification of Functioning,Disability and Health, 略称ICF)( それぞれの単語に分解するとInternational=国際的な、Classification=分類、Functioning=機能、Disability= (身体などの)不利な条件,障害,ハンディキャップ、Health=健康)のことです。

1980(昭和55)年にWHO(世界保健機構)は「国際障害分類試案」(ICIDH)を発表し、障害についての分類・定義・細目に関する考え方を示した。障害を3つのレベル、すなわち、「病気・変調」により、身体的・精神的な喪失をする「機能障害(impairment)」が生じ、それにより生活上の能力が制約されている「能力障害(disability)」が生じ、最終的には、それにより社会的な役割を果たすことが制限され、社会的な不利益を被る「社会的不利(handicap)」つながることを明らかにしたように階層的にとらえることの意味は、それぞれの段階における問題の所在を専門技術の立場からまたは施策実施の立場から明らかにし、適切な対応をできるようにすることにあった。

例えば、聴覚障害の場合であれば、聴覚がない「機能障害」、それにより聞くことができないという「能力障害」、それにより、買い物の時に商品の説明をしてもらえないという「社会的不利」が生じるということである。こうして障害による問題が3層になっており、それぞれの問題に対応していく必要性が認識されるようになったのである。

しかし、このICIDHは障害のマイナス面を強調しすぎているという批判があった。

1980(昭和55)年にまとめられたICIDHからほぼ20年近く経過し、ICIDHが各国で利用されるにつれ問題点も指摘され、改定への要望も高まった。国際的な検討作業の結果、2001(平成13)年5月に、健康分類および健康関連分類として作成され、(障害を含む)健康がどのように影響を受けているかを明らかにした新たな国際生活機能分類(International Classification of Functioning,Disability and Health, 略称ICF)が示された。名称からもわかるように「障害分類」ではなく「生活機能分類」として、障害者にかかわらず、すべての人にかかわる分類となっている。そのために、表現も中立的になり、機能障害は「心身機能/身体構造」、能力障害は「活動」、社会的不利は「参加」と変更された。また、これらは「環境因子」と性別や年齢等の「個人因子」によって影響を受けるとされる。ここでいう環境因子とは、「物的環境や社会的環境、人々の社会的な態度による環境の特徴がもつ促進的あるいは阻害的な影響力」とされている。

以上のことからわかるように、障害が病気・外傷その他健康状態から直接的に障害が生じ、専門職の個別的治療を必要とする「医学モデル」と、障害が社会環境によって作り出されており、社会的活動によって取り組まれるとする「社会モデル」の両方の側面を統合する形でICFは構成されている。
 
ICFは障害を3つのレベルで捉える面では大きな違いはない。これまでのICIDHが病気や変調の帰結として機能障害、能力障害、社会的不利と、一方向の流れとして整理されていたが、ICFは健康状態、機能障害、活動、参加、背景因子(環境面と個人)の双方向の関係概念として整理された。これまでの否定的、マイナス的な表現から、中立的、肯定的な表現に変更され、「機能障害」は「心身機能・身体構造(body functions and structure)」に、「能力障害」は「活動(activity)」に、「社会的不利」は「参加(participation)」に置き換えられた。

また、それぞれの背景因子として地域や家のつくり等「環境因子」と性別や年齢等
個人因子」によって影響を受けるとされている。なお、分類項目としては、「心身機能」、「身体構造」、「活動と参加」、「環境因子」とに分類されている。

こうして、ICFでは、単に障害による制約のみを問題にするのではなく、常に環境との関わりのなかで障害を見ていこうということになったのである。例えば、視力が非常に低い人がテレビ会社に勤めるのと、ラジオ会社に勤めるのとでは、その障害による問題の現れ方の度合い、仕事の支障を考えると大きな違いが生じることは容易に想像されよう。

例えば、聴覚障害者の場合、物的環境では字幕があればテレビを見ることに問題がないこと、社会環境では手話通訳制度があればコミュニケーションに問題がないこと、態度では手話ができない人と話をするときにすぐに筆記で対応したり、手話を学ぼうとするようなことである。

このように、ICFでは、単に機能障害による制約のみを問題にするのではなく、常に環境とのかかわりのなかで障害をみる。

障害による活動や参加の制約というのは、常に環境とのかかわりのなかで生じるということである。

以上の説明でのモデル図やイメージとしては

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0805-1.html

のURLを参考にしてください。

ICHDH(世界障害分類・1980年)は機能・形態障害(脳卒中、手足切断など)→能力
障害{歩けない、字がかけないなど}→社会的不利(職を失う、社会参加できないなど)
のように流れは一方向的です。

一つの例としては、

例えば、聴覚障害の場合であれば、聴覚がない「機能障害」、それにより聞くことができないという「能力障害」、それにより、買い物の時に商品の説明をしてもらえないという「社会的不利」が生じるということである。こうして障害による問題が3層になっており、それぞれの問題に対応していく必要性が認識されるようになったのである。

1. 聴覚がない「機能障害Impairments」
2. 聞くことができない「能力障害Disabilities」
3. 買い物で商品の説明をしてもらえない「社会的不利Handicaps」

私の解釈では「原因→経過→結末」のという流れで話をすすめるのが「ICHDH」となります。原因があるからこの結果となるのは仕方がない、だから障害者には措置として施しを与えよう、と言えば言い過ぎですが、手話通訳試験対策としてはこの覚え方をしました。
例えば脳卒中で麻痺があれば職を失うのは当然(すべて心身機能・構造レベルに還元)、顔のあざなどの形態障害は社会的不利になるとして、障害をマイナスととらえ、障害というマイナスを改善するという考え方で対応してきたわけです。
 2001年から使用が始まったICF(国際生活機能分類)では生活機能という考え方を提言しています。生活機能とは「人が生きること」全体であり、健康とは「生活機能」全体が高い水準にあること示しています。生活機能を心身機能・構造⇔活動⇔参加を双方性(⇔)で示し3つの用語(状態)の包括用語としてとらえています。

スポンサードリンク